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回想エッセイ
カッパどんも近頃歳を感じ始めたせいか独り言が多くなった。
それを誰かに聞いてもらいたくなって、綴り始めた…
 「1,000,000,000円」……この数字を見て10億円とすぐ読める人は余りいない。
大方の人は一の位から順に、一、十、百、千、万…と数えるのではないだろうか?
ここが日本語のムズカシイところ。

 漢数字は(一、十、百、千)(一万、十万、百万、千万)(一億、十億、百億、千億) …と、4桁づつのグループに分かれている。この漢数字の読み方で3桁づつのグループになっている算用数字を読むのであるからヤヤコシイのは当たり前。

 大きな数字をさっと読むにためには、最初のカンマが千、次が百万、その次が十億 …と、やみくもに暗記しなくてはならない。ところが、英語読みは簡単である。
「000」はサウザンド、「000,000」はミリオン、「000,000,000」はビリオンと覚えておけば良い。
例えば、「10,000」は、10と000でテンサウザンド、「1,000,000」は、1とミリオンでワンミリオン。
冒頭の数字もワンビリオンと簡単に読むことが出来る。

 この当たり前のことに気がついたのはつい最近のことであった。
     
 私は日本語の変遷を研究した事はないが、日本語も時代と共に変化しているという。
それまでは存在しなかった言葉、或いは言葉使いでも、万人が使うようになれば、正式な日本語として認められるようになるそうだ。

 「ら」抜き言葉はどうなるのだろう。
「食べる事が出来る」を、最近は「食べれる」という。「食べられる」が正解だ。いや、正解だったという方が正しいのかも知れない。近頃は、この「ら」抜き言葉が印刷物にさえも登場している事があるから、これが正式な日本語になってしまうのかも知れない。でも、学校では文法をどうやって教えていくのだろう?

 近頃は、アナウンサーまでが「全然おいしい」という言葉を使う。本来、「全然」の後には、否定の言葉がこなくてはいけないのだ。
但し、この使い方には一考の余地がある。「全然」は、次に来る言葉をかなり強調する場合に使う。
肯定言葉の場合、このように強調する単語が見当たらない。例えば「ホントにおいしい」 「とってもおいしい」よりもっと強調したい場合、「全然おいしい」となってしまうのであろう。

私の妻がこんな話をしてくれた事がある。
女学校時代の親友との会話。雑誌に載っている写真を見ながら妻が尋ねた。
「あなた、これ好き?」
その親友はしばらくして、こう答えた。
「あんまり、イヤ!」
この話を聞いて私は大笑いした。やんわり否定する言葉と、きっぱり否定する言葉との連結。こんな日本語はない。その組み合わせが、妙であり楽しい。私は、このウィットに富んだ妻の親友に感心したものだ。

この話は30年位前の事である。さて、日本語が乱れている現在、この話を聞いて笑う人はいるのだろうか?
 私が小学校の時、夏休みの工作として扇風機を作った事がある。 と言ってもミニチュアサイズであるが、一人用としては実用に耐えるものであった。

 金属製の鍋敷きを土台にし、その上に円筒型のジュースの缶を立て、更にその上に立方体の紅茶の缶を乗せ、これらをハンダ付けして本体を作った。紅茶の缶の中に、秋葉原で買ってきたモーターを固定し、外側から羽根を取り付けた。100ボルトの電源で使えるように、変圧器も埋め込み、コードは缶の中を通し、その先にプラグを取り付け、本体にペンキで色を付けて扇風機は完成した。
ここまでは普通の工作であるが、ここから先に私の自称大発明があった。

 当時は、夏の夜の寝苦しさを解消する道具としては、扇風機が一番であった。しかし、扇風機の風に長時間当たっていると身体に悪いからと、眠る前には必ず消さなければならなかった。眠くなってきて、消す為に扇風機のところまで行き、スイッチを押すという動作をしている間に、目が覚めてしまう事がよくあった。この不便さを何とか解消できないものかと良く考えたものだった。
 そんな時、ある小料理屋の客室で面白いものを発見した。お客さんが店員さんに用事がある時に押す呼鈴であった。
これは珍しい形をしていた。部屋の角から1メーター程コードが伸びていて、その先にスイッチがついているもので、そのスイッチは、押している間だけ通電し、裏手のベルが鳴る様になっていた。このスイッチをいたずらしている時に閃いた。

 再び秋葉原へ出向き、同じようなスイッチを手に入れ、扇風機から出ているコードに、枝別れする形で取り付けた。これによってこの扇風機は大発明品となった。眠るまでは普通に扇風機を回しておき、眠くなってきたらこのスイッチに切り替え、押している間、扇風機は働き、眠ってしまうとスイッチから手を放すので、扇風機が止まる…というものであった。
「自動的に止まる手動スイッチ付扇風機」であった。

 その後、この扇風機を重宝に使いながら、特許申請しようかと考えている内に時間が経ち、その内に「タイマー」なるものが出現し、利用価値が無くなってしまった。

 この話には後日談がある。
20年位経ってから、あるお店の便利グッズコーナーで、実にこの装置そのものを販売していたのだ。
長いコードの先に例のスイッチがついており、反対側には、コンセントとプラグが一体になったものがついている。これを電気器具とコンセントの間に設置すれば、スイッチを押している間だけ通電するというものだ。
使用例として「寝たきりの方が扇風機を使う時に便利」と書かれていた。

 誰だ! オレのアイディアを盗んだヤツは!
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